千葉市ホームページ

文字サイズ

〒261-0012 千葉市美浜区磯辺3-31-1Tel. 043-277-7711(代表)

診療科のご案内

形成外科

特色・治療方針

形成外科は身体表面の形態・機能を修復する外科であり、先天性および後天性の変形、腫瘍、顔面外傷、傷跡などに幅広く対応しています。特に、乳癌術後の乳房再建手術・眼瞼下垂症などの手術に力を入れて取り組んでおります 。

当院で手術を受けられる患者さんへ

広報誌しおかぜにおいても、当科の特色が掲載されておりますので、こちらをご覧ください。 最新の診療体制及び外来診療表については、本ページの診療体制及び外来担当医表をご覧ください。

対応疾患

当科にて対応可能な疾患について

  • 顔面外傷
  • 顔面神経麻痺による変形
  • 熱傷(やけど)
  • 瘢痕(きずあと)・ケロイド・瘢痕拘縮(ひきつれ)
  • 皮膚皮下腫瘍、母斑(しこり、ほくろ)
  • 耳の変形・先天異常(折れ耳、埋没耳、耳瘻孔、副耳など)
  • 手足の先天異常(多指(趾)症、合指(趾)症など)
  • 難治性皮膚潰瘍(治りにくい創)、褥瘡(床ずれ)

乳房再建

乳房再建とは、乳癌の手術で失った乳房を作り直す手術、または乳癌の手術で高度に変形してしまった乳房の形を整える手術です。

女性にとって、乳房は女性らしさの象徴の一つです。それを失うことによって、悲しい思いをしたり、自信をなくしてしまったり、生活に制限を生じたりすることもあります。乳房再建は、そういった患者さんが喪失感から回復したい、不自由な生活から解放されたい、周りの目を気にせず趣味や旅行を楽しみたい、など理由は様々ですが、明るくより充実した人生を送るための医療です。

当院では乳腺外科と協力し、乳癌手術との同時再建の他、術後の患者さんの2次的な再建も行っています。他院で手術を行った患者さんの再建も可能ですので、ご相談ください。

乳房再建手術の方法

乳房再建手術の方法には、大きく分けて自家組織移植術とシリコンインプラント(人工乳房)による再建手術があります。乳房の再建を行った後には、乳輪・乳頭の再建手術もできます。

どのような方法で再建を行うかは、患者さんの希望やライフスタイル、乳癌の状態、治療、年齢などによって違います。乳癌の治療を妨げず、その人に合った乳房再建ができるように、患者さんご本人と、形成外科・乳腺外科の医師が相談しながら決めていきます。

・自家組織移植術

自家組織移植術は、自分の体の組織の一部を使って乳房の形を作る方法です。一般的にはお腹や背中の皮膚・脂肪・筋肉などを移植します。自分の皮膚や脂肪などで乳房の形を作るため、柔らかく、質感に優れ、いろいろな乳房の形に対応できます。ただし、皮膚をとった場所には傷跡ができます。

当院では主に、お腹の組織を移植する遊離腹部皮弁と、背中の組織を移植する広背筋皮弁を行っています。

<遊離腹部皮弁(深下腹壁動脈穿通枝皮弁)>

お腹の皮膚と脂肪に太い血管をつけて採取し、顕微鏡を用いて胸部の血管につなぎ直して移植する方法です。特に、腹直筋(いわゆる腹筋)をなるべく温存する深下腹壁動脈穿通枝皮弁に力を入れています。

遊離腹部皮弁

<広背筋皮弁>

背中に扇状に広がる広背筋とその上の脂肪・皮膚を、脇の下の血管でつながったまま、胸部に移動して移植する方法です。

広背筋皮弁

・シリコンインプラントによる再建手術

乳腺組織の代わりに、シリコンでできた人工乳房を入れる方法です。まずは大胸筋という胸の筋肉の下に、ティッシュ・エキスパンダーというシリコンでできた袋を入れます。外来通院でその中に徐々に生理食塩水を入れて膨らませ、皮膚と筋肉を伸ばし、シリコンインプラントを入れるスペースを作ります。半年ほどたって十分伸びた後に、インプラントへ入れ替える手術を行います。

手術時間や入院期間が短く、体への負担が小さくてすみます。しかし人工物であるため、乳房の形や大きさの左右差、インプラントの感染、インプラント周囲の組織が硬く縮まる被膜拘縮による変形、インプラントの破損などの合併症が起きることがあります。

眼瞼下垂症

眼瞼下垂症は先天性あるいは後天性にまぶたが下垂し、視野が狭くなる病気です。年齢とともに徐々にまぶたが下垂してくる腱膜性(加齢性)眼瞼下垂症の患者さんが多いです。

腱膜性眼瞼下垂症の主な原因は、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)とまぶたの縁をつないでいる膜(挙筋腱膜)が緩んだり、まぶたの縁から外れてきたりすることで、瞼を持ち上げる力が弱くなる・伝わりにくくなることです。

腱膜性眼瞼下垂症の手術

手術は緩んだり外れたりしてきた挙筋腱膜を、糸で縫って固定・修復したり、目を開ける際の抵抗を軽減したりすることで、目を開ける力が伝わりやすくなるようにします。

当院では、局所麻酔で手術をし、1-2泊の入院治療で行っています。

対応できない疾患について

基本的には、常勤医1名体制のため、緊急入院や長期入院には対応していません。

当科では自費診療は行っておりません。

診療実績

   
29年度 30年度 R1年度 R2年度 R3年度
入院手術件数 35 49 61 47 61
外来手術件数 134 142 147 145 153
全麻手術件数 18 28 28 22 34
乳房再建手術件数 4 7 5 3 3
眼瞼下垂手術件数 10 16 18 22 20
  

横にスクロールしてください。

診療体制・スタッフ

外来日

午前 久保
(1週目以外)
三川
(1週目)
久保
(2週目以外)
竹内
(2週目)
久保
午後 午後の診察はありません

横にスクロールしてください。

※当日の診療状況により、予約外診療は制限が出る場合があります。

医師名 資格
科統括部長
久保 麻衣子
日本形成外科学会専門医・指導医
日本形成外科学会再建・
マイクロサージャリー分野指導医
乳房再建用エキスパンダー・
インプラント責任医師
非常勤
三川 信之
日本形成外科学会形成外科専門医・
皮膚腫瘍外科分野指導医・
小児形成外科分野指導医・
再建マイクロサージャリー分野指導医
日本頭蓋顎顔面外科学会専門医
日本美容外科学会専門医
日本熱傷学会熱傷専門医
日本褥瘡学会褥瘡認定師(認定褥瘡医師)
日本創傷外科学会専門医
日本口蓋裂学会認定師
非常勤
竹内 正樹
日本形成外科学会専門医・指導医
日本熱傷学会認定熱傷専門医
日本頭蓋顎顔面外科学会専門医
日本創傷外科学会専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本形成外科学会皮膚腫瘍外科指導専門医
日本手外科学会手外科専門医

横にスクロールしてください。