小児科
特色・治療方針
小児科はこども全体を診る、そして家族を支援する総合的な診療を行う科です。小さな命にいつでも向きあえるように、多様な専門スタッフが小児チームとして対応しています。患者さんの年齢は新生児から思春期に至るまで、疾患によっては胎児や成人にも対応しています。お子さんの健やかな発達と発育が促されるよう、スタッフ一同が協働して安心な医療を提供しています。
外来は小児一般診療(急性疾患)に加え、小児の専門外来(新生児、発達、アレルギー、神経、循環器、先天代謝、消化器、代謝・内分泌、感染症、腎臓、川崎病、小児外科、小児整形外科)を設置しています。専門外来は完全予約制になっており、紹介状を持参してください。発熱・下痢などの急性期症状がある場合は、一般外来を受診のうえ担当医にご相談ください。
- 専門外来の予約専用電話:043-277-8014
受付時間(月~金)9:00~12:00/13:00~16:00
地域小児科センターとして、365日24時間、内科、外科の疾患を問わず年間2,000件を超える小児の救急車搬送を受け入れ、小児科医が窓口となってこどもたちの救急に対応しています。夜間の救急外来では、看護師によるトリアージシステムを取り入れて、地域の小児科医とともに緊急性が高い病気のこどもたちに迅速で適切な対応を行う体制を整えています。
地域保健にも積極的に関わっており、千葉市学校健診の三次検診機関として心臓病・腎疾患の精査や、千葉市内外の地域の乳児健診を担当する等しています。
2020年初夏から新生児から成人までの先天性心疾患の手術が始まりました(心臓血管外科参照)。
2024年4月現在、小児チームは、専攻医16名を含めて42人で構成されています。 (後述スタッフ一覧)。こどもたちが入院する3階病棟は小児42床、NICU21床、GCU24床、感染隔離室1床の構成です。
2024年4月1日に海浜病院が日本専門医機構認定集中治療科専門研修施設となりました。
2026年秋に開設される新病院ではPICU設置が計画されています。
最新の診療体制及び外来診療表については、本ページの診療体制及び外来担当医表をご覧ください。
対応疾患
小児外来・救急外来にて対応可能な疾患について
新生児期発症疾患、呼吸器、消化器、アレルギー、神経、感染症、腎臓、血液、川崎病、循環器、代謝、内分泌、救急、小児外科疾患、小児整形疾患、小児心臓外科疾患に専門医が対応しています。
- 新生児(発達の遅れ、顔色不良、活気がない、血便、嘔吐、黄疸、呼吸が早い、手足が冷たい、けいれんなど)
- 救急(急性呼吸不全、喘息発作、急性心不全、不整脈、アナフィラキシー、けいれん、脱水、腸重積、敗血症、熱中症、気胸、頭部打撲、やけど、肘内障、骨折、気管支異物、薬物誤飲など)
- アレルギー(気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど)
- 神経(てんかん、けいれん、脳症、発達遅滞、筋ジストロフィー、小脳失調など)
- 循環器(川崎病冠動脈瘤、先天性心疾患、成人先天性心疾患、不整脈、心筋症など)
- 先天代謝異常症(アミノ酸代謝異常症、脂肪酸代謝異常症、糖代謝異常症など)
- 代謝・消化器(難治性下痢症、肝臓病、膵炎など)
- 感染症(慢性気管支炎、免疫不全など)
- 内分泌・代謝(甲状腺疾患、糖尿病、低身長など)
- 腎臓(ネフローゼ、IgA血管炎、急性腎炎)
- 血液(血小板減少症、貧血など)
- 小児外科(虫垂炎、ヘルニア、停留精巣、腸重積症など)
- 小児整形(骨の先天性疾患、股関節疾患、骨折、側弯症など)
- 小児心臓外科(先天性心疾患、弁膜症、大動脈疾患など)
小児・乳幼児の食物アレルギーについての解説ページを作成しております。ぜひご覧ください。
対応できない疾患について
受診されたお子さんが血液・腫瘍疾患、膠原病・リウマチ性疾患、精神疾患と判明した場合は、ご相談のうえ、適時、適切な専門医療機関に紹介させていただくことがございます。
診療実績
小児新規入院患者数
2023年度 2734名(小児科2321名 新生児科316名 小児外科97名)
小児入院患者数推移(年度別)
小児救急搬送受入数
2023年度 3587名(小児科2904名 夜急診小児科584名 新生児科99名)
小児救急搬送受入数推移(年度別)- 2020年度 主な入院患者の疾患別内訳
- 新型コロナウイルス感染の拡大とその対策により、小児の傷病への影響がみられ、入院患者の疾患別内訳も明らかに変化しました。
特に顕著なのはウイルス性の気道感染症が著明に減少したことでした。RSウイルス感染やインフルエンザもみられませんでした。気管支喘息も6割に減少しました。
相対的に尿路感染症が上位となりました。食物経口負荷試験検査は547件で上位ですが、例年より減少しています。
COVID-19の小児患者数は56名、平均在院日数は 5.29日、平均年齢は 1.16歳でした。
診療体制・スタッフ
当科の特色についてインタビューを掲載しております。ぜひご覧ください。
当科の医師が
メディカルノートに紹介されています。
ぜひご覧ください。
当院は千葉県の地域周産期母子医療センター、地域小児科センターに指定されています。また、1) 日本小児科学会専門医研修基幹施設、2) 日本周産期・新生児医学会新生児認定基幹施設、3) 集中治療科専門研修施設、4) 日本アレルギー学会認定準教育研修施設、5) 日本循環器学会認定研修施設、6) 日本小児循環器学会認定修練施設、7) 日本成人先天性心疾患学会認定修練施設として、小児のサブスペ専門医を育成しております。
氏名 | 専門分野 | 資格 |
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小児チームは、専攻医15名を含めて40人で構成されています。 出身大学は、弘前、秋田、山形、新潟、金沢、筑波、千葉、医科歯科、東邦、杏林、横市、山梨、信州、福井、名古屋、岐阜、山口、高知、愛媛、徳島、佐賀、長崎、鹿児島と24大学による多彩なチームです。 |
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副院長 金澤 正樹 1987年卒 |
先天代謝 消化器 小児一般 |
日本小児科学会 専門医・指導医・代議員 身体障害者福祉法指定医 ICLSプロバイダー |
成人先天性心疾患 診療部 統括部長 立野 滋 1988年卒 |
循環器 不整脈治療 成人先天心 |
日本小児科学会 専門医・指導医 日本小児循環器学会 専門医 日本循環器学会 専門医 日本不整脈学会 専門医 日本成人先天性心疾患学会 専門医 身体障害者福祉法指定医 |
新生児科 統括部長 岩松 利至 1989年卒 |
新生児 | 日本小児科学会 専門医 日本小児神経学会 専門医 NCPRインストラクター |
小児外科 統括部長 光永 哲也 1999年卒 |
小児外科 | 日本小児外科学会 専門医・指導医 日本外科学会 専門医・指導医 日本小児血液・がん学会 小児がん認定外科医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 日本栄養治療学会 認定医 PALSプロバイダー 保育士 |
小児科 統括部長 杉田 恵美 2003年卒 |
先天代謝 消化器 小児一般 |
日本小児科学会 専門医・指導医 日本小児栄養消化器肝臓学会 認定医 身体障害者福祉法指定医 PALSプロバイダー |
こどものこころ チーム担当 森山 陽子 2005年卒 |
神経 小児一般 |
日本小児科学会 専門医・指導医 身体障害者福祉法指定医 PALSプロバイダー |
教育担当 寺井 勝 1978年卒 |
循環器 集中治療 小児一般 成人先天心 |
日本小児科学会 専門医・指導医・名誉会員 日本小児循環器学会 専門医・特別会員 日本循環器学会 専門医 日本心臓病学会 心臓病上級臨床医 日本集中治療医学会 専門医 日本小児救急医学会 スペシャルインタレスト 日本成人先天性心疾患学会 専門医 身体障害者福祉法指定医 NCPR プロバイダー |
今井 郁子 1983年卒 |
新生児 | 日本小児科学会専門医 |
鈴木 康浩 1992年卒 |
新生児 | 日本小児科学会専門医 日本周産期・新生児医学会(新生児)指導医 身体障害者福祉法指定医 |
小野 真 1997年卒 |
内分泌 糖尿病 小児一般 |
日本小児科学会 専門医・指導医 日本内分泌学会 内分泌代謝科(小児科) 専門医・指導医 日本糖尿病学会 糖尿病専門医 |
成人先天性心疾患 診療部 江畑 亮太 1999年卒 |
循環器 成人先天心 小児一般 |
日本小児科学会 専門医・指導医 日本小児循環器学会 専門医 身体障害者福祉法指定医 PALSプロバイダー JPLSコース終了 |
高田 展行 2002年卒 |
循環器 小児一般 |
日本小児科学会 専門医 身体障害者福祉法指定医 |
加藤 いづみ 2005年卒 |
アレルギー 小児一般 |
日本小児科学会 専門医・指導医 日本アレルギー学会 専門医 PALSプロバイダー、JPLSコース修了 |
石黒 利佳 2005年卒 |
新生児 | 日本小児科学会 専門医・指導医 日本周産期・新生児医学会(新生児)指導医 NCPRインストラクター |
大橋 美香 2006年卒 |
新生児 | 日本小児科学会 専門医 |
感染症内科部長 吉田 未識 2008年卒 |
感染症 | 日本小児科学会 専門医・指導医 日本小児感染症学会 認定医 ICD |
鋪野 歩 2012年卒 |
循環器 小児一般 |
日本小児科学会 専門医 身体障害者福祉法指定医 PALSプロバイダー |
近藤 丈太 2016年卒 |
新生児 | 日本小児科学会 専門医 NCPRプロバイダー ICLSプロバイダー |
深野 優帆 2016年卒 |
アレルギー 小児一般 |
日本小児科学会 専門医 日本アレルギー学会 専門医 身体障害者福祉法指定医 PALSプロバイダー、NCPRプロバイダー PEARSプロバイダー、JPLSコース終了 |
家村 綾正 2016年卒 |
内分泌 小児一般 |
日本小児科学会 専門医 |
吉本 拓郎 2016年卒 |
総合診療 小児一般 |
日本小児科学会 専門医 PALSプロバイダー、NCPRプロバイダー |
多湖 孟祐 2017年卒 |
小児一般 新生児 |
日本小児科学会 専門医 |
吉野 忠恕 2017年卒 |
小児一般 新生児 |
PALSプロバイダー、NCPRプロバイダー |
小泉 和久 2018年卒 |
成人救急 小児一般 |
日本救急医学会 専門医 PALSプロバイダー、ICLSプロバイダー |
高橋 将也 2018年卒 |
新生児 | 日本小児科学会 専門医 |
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専攻医 | |||
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氏名 | 研修先 | 出身大学 | 初期研修病院 |
須藤 真奈実 2020年卒 |
八千代医療セ ンター出向中 |
鹿児島大学 | 君津中央病院 |
宮本 薫子 2020年卒 |
小児科 | 高知大学 | 千葉大学病院/成田赤十字病院 |
倉岡 裕明 2020年卒 |
小児科 | 岐阜大学 | 千葉県立病院群 |
岡田 雄輝 2021年卒 |
八千代医療セ ンター出向中 |
横浜市立大学 | 東京医療センター |
高橋 一誠 2021年卒 |
佐久医療セン ター出向中 |
愛媛大学 | 東北大学病院 |
田中 克樹 2021年卒 |
八千代医療セ ンター出向中 |
福井大学 | 成田赤十字病院 |
原田 友梨 2021年卒 |
小児科 | 秋田大学 | 千葉市立青葉病院 |
水谷 乃梨 2021年卒 |
千葉県こども 病院出向中 |
信州大学 | 北海道医療センター |
宮本 孝則 2021年卒 |
新生児科 | 東京医科歯科大学 | 千葉県立病院群 |
新井 和樹 2022年卒 |
小児科 | 千葉大学 | 成田赤十字病院 |
小林 裕一 2022年卒 |
小児科 | 東京医科歯科大学 | 東京医科歯科大学病院 |
武口 航 2022年卒 |
新生児科 | 筑波大学 | 千葉市立海浜病院 |
田中 華鈴 2022年卒 |
小児科 | 山口大学 | 千葉県立病院群 |
西川 翼 2020年卒 |
小児科 | 名古屋大学 | 済生会栗橋病院 |
古野 秀裕 2022年卒 |
小児科 | 東京医科歯科大学 | 東京医科歯科大学病院 |
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非常勤医師 | ||
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指名 | 専門分野 | 資格 |
齋藤 江里子 | 小児外科 | 日本小児外科学会 専門医 |
高谷 具純 | 内分泌 | 日本内分泌学会 指導医 |
高梨 潤一 | 神経 | 日本小児神経学会 専門医 |
橋本 祐至 | 神経 | 日本小児神経学会 専門医 |
内田 智子 | 神経 | 日本小児神経学会 専門医 |
田邉 雄三 | 神経 | 日本小児神経学会 専門医 |
田中 絵里子 | 腎臓 | 日本腎臓病学会 指導医 |
柿崎 潤 | 小児整形 | 日本整形外科学会 専門医 |
及川 泰宏 | 小児整形 | 日本整形外科学会 専門医 |
森田 慶紀 | アレルギー | 日本アレルギー学会 アレルギー専門医 |
高柳 正樹 | 遺伝外来 | 臨床遺伝専門医 |
瀬戸 愛生 | 児童精神 | 日本精神神経学会 専門医 |
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後期臨床研修を考えている研修医の皆様へ
千葉市立海浜病院 小児科専門研修説明会について
小児科専門医を目指している医師を対象に、千葉市立海浜病院小児科専門研修説明会を開催します。
詳細はこちらからご確認ください。