睡眠時無呼吸症の検査入院について
睡眠時無呼吸症とは
睡眠時無呼吸症(Sleep Apnea)とは何ですか?
睡眠時無呼吸症(Sleep Apnea)は、睡眠中に呼吸が一時的に停止したり、浅くなったりする状態をさします。この睡眠時無呼吸症により、日中の眠気や疲労、さらには深刻な健康問題を引き起こすことがあります。
睡眠時無呼吸症は、どんな症状をおこしますか?
睡眠時無呼吸症主な症状には、次のようなものがあります。
- 睡眠中の大きないびき
- 息切れや窒息感で目覚める
- 日中の過度の眠気
- 集中力の低下や記憶力の低下
- 頭痛(特に朝起きたとき)
- 口渇や喉の渇き
睡眠時無呼吸症を治療しないとどうなりますか?
睡眠時無呼吸症を放置することにより、以下のような深刻な健康問題を引き起こすことがあります。
- 高血圧
- 心臓病(心筋梗塞、不整脈など)
- 脳卒中
- 糖尿病
- メタボリックシンドローム
- 交通事故のリスク増加(眠気による)
睡眠時無呼吸症の
検査入院について
睡眠時無呼吸症の検査入院(精密PSG検査)の対象となるのはどんな人ですか?
下記1、2の条件を満たす方が、睡眠時無呼吸症検査入院(精密PSG検査)の対象となります。
1)鼻腔、咽頭、喉頭に、病気がない方。
病気耳鼻咽喉科の外来で、鼻腔、咽頭、喉頭にとくに病気がないかを調べます。鼻腔、咽頭、喉頭に、疾患がある場合は、こちらの治療を優先します。
2)簡易PSG(ポリソムノグラフィー)検査で重度の睡眠時無呼吸症が疑われる方。
耳鼻咽喉科の外来で、簡易PSG検査により無呼吸症自体があるか、また、どの程度あるかスクリーニング検査をします。
重度の睡眠時無呼吸症が疑われる方が、検査入院の適応となります。
睡眠時無呼吸症の検査入院(精密PSG検査)の大まかな流れを教えてください
- 簡易PSG検査の実施
自宅での簡易PSG検査の結果、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあれば、病院に1泊の検査入院をします。 - 入院日程の決定
入院日程については相談して決定します。
(2024年現在、金曜日午後入院~土曜日午前退院となっています) - 入院、精密PSG検査の実施
入院当日は、15:00頃に来院していただきます。
睡眠(脳波)、呼吸、心電図、血液の酸素飽和度などを一晩にわたりモニターし、睡眠障害や呼吸障害の有無と程度を診断いたします。
検査時に痛みなどは、ありません。 - 退院
入院翌日の午前には退院できます。退院後、そのまま出社したり、学校へいくこともできます。 - 再診、治療の開始
2週間から3週間後に検査結果が出ますので、外来に再診して頂きます。
検査入院(精密PSG検査)の流れ
青葉病院では、精密PSG検査を以下のように実施しています。
精密PSG検査の実施場所
一般病棟の個室(トイレのある個室)にて実施します。
精密PSG検査の実施方法
身体各部にセンサー(脳波、筋電図、呼吸気流、呼吸運動、いびきなど)を装着した上で、病室内のベッドで眠っていただきます。
睡眠状態を監視しながら睡眠時無呼吸症候群等の睡眠障害の要因を調べます。
下記写真は、精密PSG検査機器の装着と、検査中の状況を再現したイメージです
(実際は、明かりを落とした状態で寝ていただきます)。
精密PSG検査の流れ・スケジュール
STEP1 入院
15:00頃に来院していただきます。看護師による検温、持参薬の確認をします。持参薬は継続してください。
夕食がでます。19時までに、洗面、歯磨きを済ませ、夜間着に着替えていただきます。
STEP2 検査前
19:00頃に検査科担当者が病室にカメラとパソコンを設置し、患者さんにセンサーを装着します。
寝付けない場合は睡眠導入剤を内服できますのでご相談ください。
STEP3 検査中
21;00に就寝です。21時以降は病室でお過ごしください。
センサー装着後はストローを使用して飲水できます。指につけるセンサーは防水でないので、トイレの後は流水で手洗いせずウエットティッシュを使用してください。
何かお気づきのことがあればナースコールでお知らせください。
STEP4 検査後
翌朝、起床されたらセンサーを外しますので、ナースコールでお知らせください。センサー機器を外すまでは室内にいてください。センサーを外した後はシャワー浴ができます。
朝食が出ます。センサーを外したら退院可能となります。 なお、入院費用の振込用紙は後日郵送させていただきます。
睡眠時無呼吸症の検査入院(精密PSG検査)時に準備するものや注意事項はありますか?
検査時の必要物品は下記のとおりです。来院時にご持参ください。
- ゆったりとした前開きの寝巻着(病院での有償レンタルもあります)
- ストロー
- 手拭き用ウエットティッシュ
睡眠時無呼吸症の検査入院(精密PSG検査)の費用はどのくらいかかりますか?
睡眠時無呼吸症の検査入院(精密PSG検査)は健康保険が適用になります。
精密PSG検査の費用は、1泊2日入院となり、3割負担の場合の自己負担額は6万円前後となります(差額ベッド代含む)。
睡眠時無呼吸症の検査入院(精密PSG検査)は民間医療保険の支払い対象になりますか?
医師の指示による病気治療の一環としての検査入院に該当しますので、多くの場合入院給付金の支払い対象となります。
詳しくは、加入する保険会社・共済等にお問い合わせください。