臨床工学科
基本方針
- 高度・救急医療病院における診療体制を実現するために、生命維持管理装置をはじめとした医療機器の安全使用に貢献する
- 高い専門性を発揮できるように、知識や技術向上に努める
- 他職種との連携を図り、効率的なチーム医療を展開する
- 患者の権利やプライバシーを尊重し、安心・安全な医療提供する
業務内容
臨床工学科には現在7名の臨床工学技士が所属し、急性の呼吸不全や循環不全、腎障害などの生命維持管理装置を必要とする救急・集中治療業務と心血管カテーテルや負荷心筋血流シンチグラフイー、不整脈領域を担う循環器関連業務があります。
その他、手術室や病棟で使用する医療機器の保守・点検などを行う機器管理業務などがあり、これらの業務を通じて診療支援を行い、安全で質の高い医療を提供するために医療チームの一員として、他職種と連携を図り24時間体制で日々の業務を精進しております。
血液浄化療法業務
集中治療室ICUにて、急性腎障害AKIに対して持続的腎代替療法CRRT(持続的血液濾過透析CHDFなど)や血漿交換療法PE、当院で手術予定の慢性維持透析患者の血液透析HD、血液濾過透析Online-HDFなどを行っております。
その他、病棟にて潰瘍性大腸炎UCに対する顆粒球除去療法GCAP、難治性腹水に対する腹水濾過濃縮再静注療法CART、急性骨髄性白血病AMLに対する白血球除去療法にも一部対応しております。
呼吸治療関連業務
救急外来、集中治療室、高度治療室HCU、一般病棟にて挿管患者の人工呼吸器や非侵襲陽圧換気NIPPV、ネーザルハイフローなどの呼吸療法装置での医療支援を行っております。
その他、安全操作に関する定期勉強会の開催、安全確保のため備えるべき機器、器具及び機器操作マニュアルやトラブル対応の改訂など行っております。
循環器関連業務
心血管カテーテル室にて、虚血性心疾患や末梢血管疾患の検査・治療を行っております。術中の患者生体情報を監視するポリグラフをはじめ、冠動脈狭窄の度合いを測定する冠血流予備量比FFR、血管内の情報解析を行う血管内超音波IVUS、治療や検査の過程で脈が遅くなる場合は一時的体外式ペースメーカーの設定・操作を行っております。
緊急時や循環動態が破綻してしまう可能性がある症例では、補助循環装置(大動脈バルーンパンピングIABPや経皮的心肺補助装置)の準備・操作も行っております。不整脈領域では、植込み型ペースメーカーなどの心臓植込み型電気的治療器具CIEDsの植込みや定期点検の立ち会い、遠隔モニタリングを実施しております。
手術室業務
手術室では、手術室にある様々な医療機器の安全使用や点検・トラブル対応を行っております。手術精度の向上や術中X線被ばく量の減少に対するナビゲーションシステムを使用した医療支援や手術している部分から出血した血液を集め、洗浄し返血を行う術中自己血回収を行っております。同種血輸血は、感染や移植片対宿主病の問題などが懸念されることから自分の血液を輸血する術中自己血回収術が推奨されています。
機器管理業務
中央機器管理室では、一定の速度で薬剤輸液を可能にする輸液ポンプやシリンジポンプ、呼吸機能を代行する人工呼吸器、致死性不整脈に対する除細動器など一般病棟から生命維持に直結するような装置まで安全に使用できるよう医療機器の保守点検を行っております。
その他、医療機器に関わるスタッフ研修や安全使用のために必要となる情報収集、安全確保を目的とした改善のための方策の実施など行っております。
診療スタッフ
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氏名 | 資格・試験 |
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臨床工学科長 髙村 真吾 |
血液浄化関連専門臨床工学技士 透析技術認定士 呼吸治療関連専門臨床工学技士 三学会合同呼吸療法認定士 集中治療専門臨床工学技士 植込み型心臓不整脈デバイス認定士 心血管インターベンション技師認定 臨床ME専門認定士(第1種ME技術実力検定試験合格) 日本救急医学会認定ICLSコース修了 |
主任臨床工学技士 佐々木 優衣 |
医療機器情報コミュニケータ(MDIC) 第2種ME技術実力検定試験合格 |
主任臨床工学技士 松原 昌志 |
日本救急医学会認定ICLSコース修了 第2種ME技術実力検定試験合格 |
主任臨床工学技士 上原 史也 |
三学会合同呼吸療法認定士 心血管インターベンション技師認定 第2種ME技術実力検定試験合格 |
主任臨床工学技士 馬場 裕之介 |
透析技術認定士 三学会合同呼吸療法認定士 第2種ME技術実力検定試験合格 |
臨床工学技士 佐藤 希帆 |
日本救急医学会ICLSコース修了 BLSプロバイダー取得 第2種ME技術実力検定試験合格 |
臨床工学技士 八島 健太 |
第2種ME技術実力検定試験合格 |
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